パレオパラドキシアは、今から約2000万年前から1100万年前まで生きていた絶滅哺乳動物です。
柱を束ねたような奇妙な歯を持ち、大きな胸の骨、頑丈な手足を持っていました。
現在似たような骨格を持つ生物が生きていないため、生態やその姿など、いまだに謎の多い化石です。

化石は、日本~北アメリカ大陸の太平洋側から見つかっています。
日本では、35カ所から約50標本の化石が発見されています。
そのうち4分の1は、埼玉県に位置しています。
埼玉県は、実は、世界で最もパレオパラドキシアの化石が見つかっている場所です。
 
パレオパラドキシアの
歯の化石(大野原標本)



世界で2例目となる、パレオパラドキシアの全身骨格の化石が、
秩父市大野原で発見、発掘されてから今年で40周年。
本企画展では、40周年を記念して、県指定天然記念物の大野原標本の実物化石を特別公開します。




1700万年前に誕生し、1500万年前に消滅した古秩父湾には、パレオパラドキシアのみならず、
ヒゲクジラやハクジラ、アザラシの仲間など、様々な海棲哺乳類が生きていました。
秩父盆地はこのような生物の化石の日本有数の産地です。
本企画展では、県指定天然記念物のチチブクジラの実物化石をはじめとした多くの実物化石を中心に、
古秩父湾に生きていた生物達を紹介します。





 月に一度の学芸員による展示解説
  企画展担当学芸員が企画展を解説します。あなたを1500万年前の秩父の海へとご案内します 
  9 月 20 日(日)、10 月 4 日(日)、11 月 15 日(日)、12 月 27 日(日)
  13:30~14:00 ※変更になる場合があります。
  埼玉県立自然の博物館

 特別講演
  「古秩父湾、秩父に眠る太古の海の200万年間のドラマ」
 古秩父湾が誕生し消滅するまでの200万年を、その証拠を交えて解説。
 古秩父湾に生きた多くの海棲哺乳類を紹介します
 
  12 月 12 日(土)
  11:30~12:10
  埼玉県立久喜図書館
※詳しくは、当館HP、自然の博物館セミナーのページをご覧ください。