博物館のあゆみ

埼玉の自然や人のくらしと自然との関わりを多面的・総合的に扱い、県民に自然と人との共生について考えるための情報を提供する「自然と人との共生を創出する自然系総合博物館」として設置されました。

長瀞でみられる岩石「結晶片岩」は、地下20~30kmでつくられたもので、長瀞ではその岩石を観察できることから「地球の窓」といわれ、明治時代から多くの研究者や学生が長瀞を訪れており、「日本地質学発祥の地」とよばれています。

慶雲 5年(708年) 秩父地方から朝廷へ自然銅を献上、年号が「和銅」となる
宝暦14年(1764年) 平賀源内、「火浣布(かかんぷ)」を製造、秩父で鉱物を発見
明治11年(1878年) 東京大学初代地質学教授ナウマン、秩父に地質巡検
大正 5年(1916年) 宮沢賢治、秩父地方に「地質旅行」
大正10年(1921年) 秩父鉄道、長瀞に「鑛物植物標本陳列所」を開設
大正13年(1924年) 「長瀞」が国の名勝・天然記念物に指定
昭和24年(1949年) 秩父鉄道、長瀞に「秩父自然科学博物館」を開設
昭和56年(1981年) 埼玉県、「埼玉県立自然史博物館」を開設
平成 5年(1993年) 長瀞町、埼玉県が当館に「日本地質学発祥の地」の碑建立
平成18年(2006年) 埼玉県、「埼玉県立自然の博物館」に再編改修

秩父鉄道株式会社が設立した「鑛物植物標本陳列所」および、戦争により荒廃した陳列所を立て直した「秩父自然科学博物館」の伝統と資料を受け継ぎ、昭和56年(1981年)に県内唯一の自然系総合博物館として開館しました。
平成18年(2006年)には「埼玉県立自然の博物館」と名称を変更しました。


鑛物植物標本陳列所


秩父自然科学博物館

自然の博物館の役割

自然に関するさまざまな資料を収集し、これらを適切に保管して後世に伝えるとともに、調査研究によって埼玉の自然の生いたちやしくみを明らかにしていきます。
また、展示や印刷物、普及事業や学習支援などの博物館活動を通じて、地域の自然に関心をもつなかまを増やし、地球の未来を担う人材を育成します。